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【餓える心臓の往くところ。 / 宮下隼一】心臓の声に導かれ、「アノコ」のもとへ向かう旅がはじまる――

名探偵コナンのアニオリ回、最初期から参加している脚本家・宮下隼一さん。

1956年長野県生まれ。「西部警察」で脚本家デビュー。
「忍風戦隊ハリケンジャー」、メタルヒーローシリーズ、アニメ旧版「まじっく快斗」など特撮をはじめとした多数の作品の脚本を手掛けています。
コナンでは1996年放送の17話「デパートジャック事件」から現在まで70本以上を担当!

“” “” “” “”]探偵団や個性的なゲストなど様々なキャラクターを動かすのが得意な宮下さんの新境地!ディストピア&ノワールな初小説『餓える心臓の往くところ。』を紹介します!

目次

あらすじ

最先端のエネルギー施設の事故によって世界が壊れてから、百数十年後。

その町の雑貨屋に流れついたおれは、父親と思しき店主に虐待されていた少年タカアキを自分のものにした。店主を殺して。
タカアキもまた数日後に現れた客を殺し、もっていた金属ボックスを奪った。なかには、さる大物に移植するための心臓が入っており、届ければ莫大な報奨金がもらえるという。

心臓の声がいざなう、アノコのもとへと向かう旅が始まる。パンドラの箱を抱えた地獄めぐりが。
デストピア・ノワールの闇が、いま明ける!――新波出版HPより引用

感想

舞台はエネルギー施設の事故によって壊れ、汚染された世界。

主人公であり語り手である「おれ」は、流れ着いた街の雑貨屋で少年・タカアキの父である店主を銃殺した。
次に現れた客を殺して箱を奪ったタカアキと「おれ」は、その箱の中の心臓から聞こえる声に導かれ旅に出る。

「イソイデ アノコガマッテル」――奇妙な研究施設、心臓を狙う人間たち。
壊れた世界での旅と、燃える過去の記憶が交差する――

台詞と地の文の境目がなく、詩のようで戯曲のような文体で紡がれる、ディストピア・ノワール小説です。
元気いっぱいでにぎやかなイメージの強い宮下さんのアニメコナン脚本とはまったく違う雰囲気ですが、独特な世界観や魅力的なキャラクターの物語でした。

雑貨屋、ホテル、オアシス、エネルギー施設…と、短いストーリーの中で次々と変わる舞台と怪しい登場人物たち。
一見抽象的なお話のようで、人間の愚かさや生命の輝きなどが感じられる作品です。

旅の中で、少しずつ明かされる「おれ」の過去とタカアキの過去、そしてこの世界が滅びるまでの真相。
心臓に導かれ、たどり着いた場所にあるものとは…?

三部作とのことですが、二作目でも「おれ」の旅が描かれるのでしょうか?

行こう。行こう。どこへ。楽園へ。
そして歌う。 唱和する。ぼくたちのサンクチュアリへ。
宮下 隼一. 餓える心臓の往くところ。 (新波出版ショートストーリー) (Kindle の位置No.298-300)

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“” “” “” “”]「餓える心臓の往くところ。」は電子書籍のみの作品で、現在Kindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)会員の読み放題対象作品です。一か月の無料体験期間あり&月額980円。
いつものアニメコナンの宮下さんとは違った雰囲気の、悲しく美しいストーリーです。宮下さんの脚本が好きな方は是非読んでみてください!三部作とのことなので、続編も楽しみです!

【書籍名】餓える心臓の往くところ。
【著者名】宮下隼一
【配信日】2018年12月24日
【価格】500円(※Kindle Unlimited 会員は無料) 

https://dc.misosio.com/book-ogizawa/
https://dc.misosio.com/kyakuhon/

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